残像と感動の記録。山北健一、待望のライブDVD。
"もう一つの踊り"としてのソロライブ"Another Dance"。
これまでもリクエストの多かったライブのDVD化が実現しました。
二つの手のみに集中し、そこから生まれる音は一つとして無駄な音は無く知らず知らずのうちに引き込まれてしまう。そこには職人技から生み出される極上のエンターテイメントが存在し、どこまでもポップで熱い。
楽器を手にした日から20年、パーカッショニスト山北の集大成といえるライブパフォーマンスをお楽しみ下さい。
(MATAM RECORDS)
●ライブDVD Another Dance(アナザーダンス)について
1. M-g-r
ライブの時にいつもこの曲を最初にします。
M-g-rはアルバム"Abanico"のMerry-go-roundという曲の略でジャンベのパートのみにアドリブを加え演奏しています。打楽器だけでは拍子のとりにくいパートははぶき分かりやすくしました。
2. The One
この曲もアルバム"Abanico"の中からの一曲で同じく打楽器のパートのみを演奏しています。4つのフレーズを回をかさねるごとに組み合わせて最後には一機に演奏します。
3. hummingbird
"TOTO"のドラマー、ジェフ・ポーカロのドラミングをヒントに作ったビートです。
巧みにゴーストノートを使いアクセントを演出するところをジャンベで表現してみました。クライマックスにはハチドリの羽ばたきのごとく猛スピードで叩くところから hummingbirdとつけました。
4. Dance in the air
インドネシアのドラム、クンダンに響き線をつけ演奏しています。片手にステックを持ちもう片方は素手で演奏します。アクセントはステックのアタック音で合間を素手の柔らかな音で埋め尽くします。時にはアフリカのように、又は和太鼓だったり。空気のダンスといった意味です。
5. Balance
セカンドアルバム"Talking Drum"のBalanceという曲をモチーフにしています。強烈な音色を持つビリンバウをシンバルワークのようにアプローチしています。
6. lotus
主にスリットドラムと呼ばれている木琴のようなメロディー楽器の曲です。
鍵盤は一枚の板に溝が入っているだけのシンプルな造りをしていて鍵盤同士が響き合い美しい和音を奏でてくれます。今回のDVDのメニュー画面がその顔です。
この楽器を演奏していると短く美しい花の一生や、香りの様なイメージがわいてくるんです。楽器の音色から発想されてる曲だと思います。
7. March
アルバム"Abanico"のMarchという曲をそのまま演奏しました。
少しずつ即興を加えて変化させていきます。ジャズ的な発想で楽しんでます。
●試聴について
●メッセージ
今回のタイトルの"Another Dance"は"もう一つの踊り"というような意味で付けました。
ライブ中に手が自然に動き出し気持ちよくダンスをしている様な気分になる時があります。それでダンスという言葉を入れたかったというわけです。
ライブはインド音楽がヒントになっている物や楽器の音色からイメージされるもの、一筆書きのように無心で叩いてみたりと、試行錯誤の繰り返しです。楽器以外からもインスピレーションを受けます。例えば、視覚的なもので絵やダンス、又は風景などもその一つです。フリーでも無く現代音楽やルーツミュージック演奏しているという気持ちは無く自分自身の中では"ポピュラーミュージック"と思って表現しています。曲はアルバムをモチーフにその場の雰囲気や場所によって形を変えて行くので原型をとどめない物がありますが、その日によって進化していくのもライブならではの良さだと思って楽しんでプレイしています。中には毎回同じでマンネリを意図している曲もありますよ。これからも色んな場所や共演者、出会いに刺激をうけ、どんな風に進化していくか自分自身、楽しみにしています。
ソロライブを実験的に始めたのは、98年の6月関西のリトルジャマイカというお店からでした。ちょうどワールドカップの日本戦の日で日本中がサッカーに沸いた夜だったと記憶しています。その日から8年が経ち、今の形となりリリースする事ができました。
カメラの高岡さん、スチールの佐野さん、エンジニアの遠藤さん井口さん、すべてのデザインは"tuanjie" 江藤さんによるもので大満足しています。
今回のリリースにいたるまで協力して下さったすべての方々に心より感謝いたします。
【Word by Ken-i-chi Yamakita】
Another Dance(アナザーダンス) / Ken-i-chi Yamakita
MATAM Records
MAT - 003
¥2,500 ( incl tax )